こんにちは!MizukusaNewbieです。
皆さんビオトープを楽しんでいらっしゃいますか?
思い思いの水生植物やメダカたちと癒しの時間を過ごしていらっしゃることでしょう。
そんな中、そろそろリセットして次のビオトープを作ろうかなとお思いの方、ちょっとお待ちください。
ビオトープの魅力はひと冬を越してからが本領発揮です。
今回はその理由と実際のビオトープの様子をお送りします。
CONTENTS
ひと冬を越してからが本領発揮の理由
スイレンなどの根がしっかりと育つ
例えばビオトープを代表する水生植物のスイレン。
睡蓮は地中の根茎から茎を伸ばして葉を付け花を咲かせます。
これはスイレンだけでなく、コウホネなどの浮葉植物に共通した生態です。
この根茎をしっかり育てることが何より肝要なのです。
ではどのようにしたらしっかりと育てることが出来るのでしょうか。
それにはやはり時間が大切です。
こういった根茎を持つ植物は根を動かすことをあまり好みません。
つまりしっかりとその場でじっくりと育成することが大切なのです。
これが2年目ともなればだいぶんと立派な根茎になっていることでしょう。
その他の植物も根が定着して、その環境に適した姿になる
私がビオトープの陸上部分に植えた”クジャクシダ”。
当初植えた時は茎が折れてしまったり、上手く定着せず育たなかったなどの理由からたった最終的に1本だけしか残りませんでした。
ですが、次の年にはご覧の様にいくつかの小さな新しい芽を出しはじめ、この環境に合った生育状態に変化しようとしています。
そして昨年裏の庭から採ってきた時にはこのビオトープには少し大きすぎる草姿が、1年経ってこのビオトープにちょうど良い大きさになってくれました。
このようにその環境に適した姿形になるのにも最低1年は必要になるということです。
苔がしっかりと活着する
水草水槽でもビオトープでも、苔があるとグンと自然観がアップします。
実際に苔を使っていらっしゃる方も多いと思いますが、苔は成長が遅いので最初はなんとなく乗っけただけとか、くっ付いているだけな感じが強くなってしまいます。
それが1年も経てばしっかりと苔の密度も上がり活着も強固になります。
そうして初めていわゆる自然観が出せるようになるのです。
逆に増えすぎた苔を取り除いたり間引いたりすることでさらなるグレードアップを狙えます。
メダカがグッと成長し、色も鮮やかになる
昨夏に孵化したメダカがビオトープで一緒に越冬しています。
そして植物と同様春になると再び活動を開始します。
冬の寒さに耐えたメダカは体の大きさもまたその色や柄もぐっと伸びてきます。
冬眠から目覚めたあと、子孫を残すため繁殖に耐えうる体に成長しようとするからでしょうか。
そのメダカの種類が持つ本来の美しさや柄を楽しむにはひと冬超えた2年目からが本番です。
その中でより特色が出た個体を選別し、さらに掛け合わせていくことで優れたメダカを固定させていくことが出来ます。
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冬を越えたあとの注意点など
暖かくなったらビニールハウスや発砲スチロールの蓋を撤去する
私の場合は冬の間ビオトープを囲っていたビニールハウスを撤去します。
正確に言えば、骨組みだけを残してビニール部分だけを取り外します。
そうすれば夏には高温対策の日除け用のヨシズを掛ける骨組みとして使用できます。
私が使っているのはこのような園芸用の小さなビニールハウスです。
ビニールが劣化すれば単体で購入可能なのでとても便利です。
さらには発砲スチロールを水面に浮かべて蓋をし、更なる凍結防止、保温をしています。
これらの施策は地域差や生体の居る居ないでも違ってきます。
ご自身のお住まいの地域の気候や生体の有無でそれぞれに合った対策を施しましょう。
私の場合はメダカの越冬に併せてかなり厳重な冬対策をしています。
メダカへの給餌は慎重に
冬の間、水の底でじっと耐えていたメダカもこの頃になると少しずつ活動を始めます。
そんな姿を見ると嬉しくて早速にでも餌を与えたくなってしまいますがそこはじっと我慢です。
というのも今まで何も食べていなかった状況からに急に餌を与えるのはメダカにとってとても負担が大きいからです。
まだ水温が十分に上がっていない状況ではメダカの活性が十分でなく、消化不良になって体調を崩してしまいます。
餌をあげなくてもバクテリアなども口に入りますし、本格的に給餌を開始するのは水温が15℃を割らなくなってからでも大丈夫です。
熱帯魚でも鯉などでも体調を崩す最大の原因は餌のあげ過ぎによる消化不良です。
体調を崩した魚は寄生虫や病原菌に対する抵抗力が減るので病気になるのです。
また、餌の残りは水をとても汚します。
水の汚れはアオミドロなどの藻類発生の原因にもなりますしとにかく給餌は慎重に行うようにしましょう。
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植え付けや植え替え、株分けは3~4月くらいがベスト
追加で何か水生植物を植栽したり、植え替えたり、株分けなどが必要な場合は3~4月くらいがベストなタイミングです。
こちらも地域差がありますが、十分に暖かくなってきた頃を見計らって行います。
まだ水温が低いのに焦って行ってしまうと、寒さに弱い種類の植物は枯れてしまったり、上手く根付かなかったり、その後の成長が上手く行かなくなる可能性があります。
早くビオトープの世話をしたい気持ちはわかりますが、タイミングによくよく気を付けましょう。
実際に2年目以降のビオトープをみてみましょう
スイレンの様子
普通のスイレンや姫スイレンを混裁しています。
花の大きさ、葉の大きさ等の違いを楽しむことが出来ます。
やはり花の付きは2年目以降の方が良いと感じます。
ただし根が成長し過ぎた場合は植え替えが必要になるでしょう。
ちなみにこのビオトープは作成より4年が経過していますがまだ大丈夫そうです。
赤玉土もまだ粒がしっかりしていますが、むしろスイレンは泥状を好みますのでこちらの面でも心配ありません。
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コケの様子
当初は乗せていただけのコケが自然と流木や切り株に生してきました。
こうなると圧倒的な自然感を醸し出してきます。
コケにも色々な種類がありますので、周りを散策したりしながらお気に入りにのコケを見つけてみてください。
コケは乾燥さえしなければ特に世話を必要としないのも魅力です。
その他植物等の様子
クジャクシダはしっかりと定着し毎年葉を出してくれます。
独特の草姿はとても良いアクセントになりますし涼しげです。
ミズトクサなどの抽水植物が使い易くてビオトープにはおススメですが、陸地があるのであればこのようなシダ類はさらにおススメです。
線の葉に対してボリュームがありますのでより自然感を出すことができるでしょう。
こちらは勝手に定着したよくわからない植物。
毎年花のようなものを付けそれはそれで楽しませてくれています。
このように色々な植物が自然に生息しているのもビオトープの醍醐味です。
カエルが棲みつくようになりました。
どうやらスイレンの葉の上がお気に入りのようです。
何とも愛らしい光景です。
最後に
ビオトープは自然をギュッと小さく凝縮した癒しの空間です。
もちろんその年その年で新しい植物を選んだりしながら違った景観を楽しむのも良いでしょう。
そういった場合はこのような簡単にできるビオトープを選択するのもありです。
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ですが経年によって得られる更なる自然観もあります。
最初にある程度本格的なビオトープを作成しておけば数年にわたって楽しむことが出来ますよ。
是非チャレンジしてみてください。
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