こんにちは!MizukusaNewbieです。
ビオトープあるいはメダカ飼育のお供として、最も手軽且つ効果の高い水生植物といえば、”浮遊植物”か”沈水植物”のどちらかであろうかと思います。
浮葉植物の代表格と言えばホテイアオイなど、沈水植物の代表各といえばマツモなどが挙げられます。
今回はそれぞれの種類について、私がおすすめする品種を順番にご紹介していきたいと思います。
浮遊植物と沈水植物について
文字通り水面にぷかぷかと浮かんでいる浮遊植物
根を持ちますが、低床に活着することなく水面にぷかぷかと浮いている植物を浮遊植物と言います。
代表的な種類はホテイアオイやドワーフフロッグピット、サルビニアククラータなどです。
浮遊植物の最大のメリットはただ浮かばせるだけで良いという点です。
土に植えたりする必要が無い為、購入したらすぐに楽しむことが出来ます。
また、抜群の栄養吸収能力を持っているため水質の浄化にとても寄与します。
基本的に肥料や液肥を与えなくても成長しますし、水温が適正で日光によく当たる条件ではぐんぐんと増殖していきます。
また浮遊植物自体が日除けになり、真夏の急激な水温上昇を抑止してくれるという嬉しい効果も。
風に揺られて水面を漂う姿は何とも涼し気ですし、種類によっては可愛らしい花を咲かせるのでビオトープのお供にも最適です。
それぞれ根っこを水中に下ろしますので、そこにメダカが卵を産み付けます。
メダカ飼育時の産卵床としても優秀です。
なんと言っても流通が多く安価な為に手に入れやすいですし、前述のようにどんどん増殖するのでコスパも抜群です。
沈水植物は生き物の隠れ家にも餌にもなる
一方の沈水植物も浮遊植物同様、根によって低床に活着することはありませんが、水中に沈んだ状態で生育します。
代表的な種類はマツモやアナカリスが挙げられます。
こちらもただ水中に入れるだけ。
栄養吸収能力も同様に高く、好条件ではこれでもかと言うほど増え続けます。
もちろん産卵床としても期待できますし、稚魚の隠れ家にもなりますので使い勝手の良い植物です。
マツモは金魚草と呼ばれるくらいなのでそれ自体が金魚の餌にもなりますし、アナカリスは上手くいけば白い可愛らしい花を咲かせることが出来ます。
流通も多く安価で手始めには持ってこいの植物です。
次からは”浮遊”、”沈水”それぞれの代表種について詳しく解説していきます。
浮遊植物の代表種
まさにキングオブ浮遊植物”ホテイアオイ”
育てやすさ | |
手に入れやすさ | |
見た目の良さ | |
寒さへの耐性 | |
おすすめ度 |
ワンポイント解説
ホテイアオイはとても成長の早い浮遊植物です。
1個から数個を購入してビオトープやメダカの飼育容器に入れておけば、あっという間に増えていきます。
ホテイアオイはランナーというもの本株から伸ばし、子株を作りながら増殖します。
そのランナー部を切断し、親株と子株を分離することによってそれぞれが単体として親株になるのです。
これを繰り返すことによって無限に増やすことが出来ます。
生体を飼っている環境であれば特に肥料は必要としません。
日光は良く当ててあげたほうが成長が早いようです。
ホテイアオイはあらゆる場所で手に入れることが出来ます。
アクアリウムショップ、ネットショップ、夏場のホームセンターなどでもよく見かけます。
基本的に年中手に入れられないことはないでしょう。
ホテイアオイは他の浮遊植物と比べると圧倒的に大きくなります。
そのボリューム感はプラス要素でもありマイナス要素でもあります。
あまり大きくなっては困るという場合はミニホテイアオイがおススメです。
それでも成長すればかなり大きくなるのですが、通常のホテイアオイよりかは小さく抑えることが出来ます。
ホテイアオイは紫色の美しい花を咲かせます。
葉は多肉植物ようなぷにぷに感があり、爽やかな緑色と相まって可愛らしい印象です。
寒さにもある程度つよく、温暖な気候であれば越冬も可能なようですが、マイナス10℃も珍しくない極寒の私の地域では越冬させることが出来ていません。
といっても決して高価な植物ではありませんので、春先に少し購入して増やしながらシーズン中楽しむというような使い方をしています。
ホテイアオイはメダカの産卵床としてとてもおススメです。
他の水生植物、人工産卵床を含めこのホテイアオイほどよく卵を付けてくれるもの知りません。
根がかなり増えますので安心して産卵出来るのでしょう。
トータル的にこれといった欠点がないとてもよい植物です。
本当にカエルが乗ってたら可愛いだろうと思われる”ドワーフフロッグピット”
育てやすさ | |
手に入れやすさ | |
見た目の良さ | |
寒さへの耐性 | |
おすすめ度 |
ワンポイント解説
ドワーフフロッグピットもとても成長の早い浮遊植物です。
同じような種類にアマゾンフロッグピットがありますが、葉が小さめのこちらの種類が可愛らしくておすすめです。
これなら小さなビオトープからメダカの飼育容器まで収まりが良いと思います。
数株を購入してビオトープなどに入れておけば、余分な栄養を吸収しながらどんどんと増殖していきます。
こちらもランナーを伸ばしながら子株を増やしていきますが、特に株分けをしなくても最終的に勝手に分かれてくれます。
逆に増えすぎて処理に困るくらいです。
その繁殖力から生態系を壊す可能性がありますので、そこら辺の川や池などに捨てるのは絶対にやめましょう。
いくつもの丸い葉が水面に浮いているのはとても可愛らしいです。
まさにカエルが乗っかっていたら最高に和むこと間違いありません。
見た目で少し残念な点は絶好調の時に葉が黄色っぽくなり、尚且つ黒っぽいシマシマ模様が出ることです。
少しワイルドな印象になってしまうので涼し気で可愛らしい感じは薄れてしまいます。
こちらも温暖な気候であれば越冬は可能なようです。
ビオトープにビニールハウスを被せても、氷がガンガンに張ってしまう我が家の環境下においても一番可能性を感じさせる浮遊植物です。
ただし実際には越冬はさせられたことが無く、結局は春先に新たな株を購入して楽しんでいます。
とにかく増殖のスピードが速いので、水質浄化を狙うには最適だと思われます。
ホテイアオイほどではありませんがメダカの産卵床としてもそれなりに機能します。
独特の形状で個性的な”サルビニアククラータ”
育てやすさ | |
手に入れやすさ | |
見た目の良さ | |
寒さへの耐性 | |
おすすめ度 |
ワンポイント解説
独特の葉の形が可愛らしいサルビニアククラータ。
一風変わったビオトープを狙うのであればとてもおすすめの種類です。
詳しくは後述しますが、水温が上がりさえすれば育成自体は簡単。
増殖のスピードも早く、コスパにも優れます。
もちろん生体のいる環境下であれば液肥も特には必要ありません。
アクアリウムショップなどでカップ入りで販売されていることもありますが、ネットショップなら通年手に入ります。
くるっと巻いた丸い葉が密集している姿は観ていて飽きず、爽やかな緑色をキープしてくれる点も高ポイントです。
一方で寒さにはとても弱い種類で、アマゾンフロッグピットが成長し始めるような水温でもこちらは枯れてしまいます。
ですので余程の温暖な地域を除いて屋外での越冬はほぼ期待できないでしょう。
ビオトープなどで楽しめる期間は限られてしまいますが、それを差し引いても余りある、是非育ててみたい魅力的な水草です。
沈水植物の代表種
涼し気な草姿がビオトープや金魚鉢にぴったりの”マツモ”
育てやすさ | |
手に入れやすさ | |
見た目の良さ | |
寒さへの耐性 | |
おすすめ度 |
ワンポイント解説
基本的には入れておくだけでどんどんと増えていく丈夫な水草です。
低水温・高水温にも強く、液肥等も特には必要ありません。
成長する過程で脇芽と呼ばれる新芽を出しますので、それをカットして株分けすることが出来ます。
細い繊細な葉をつけますので見た目も涼し気でビオトープや金魚鉢にはピッタリだと思います。
一方で古くなった葉は黄色く溶けたようになりますので、早めに取り除いて上げないと美観を損なうだけでなく水を汚してしまいますので注意が必要です。
また、葉が細い為に一旦アオミドロが付着すると取り除くのに難儀します。
もちろんマツモ自体の栄養吸収能力は高いのですが、そもそも少しでもアオミドロを発生させないように私は初期段階で大量に投入しています。
アクアリウムショップでもネットでも、ホームセンターにも売っていたりするとても手に入れやすい水草です。
今回は手軽にビオトープやメダカ飼育に使えるおすすめの水草というお話ですが、その為にはどの水草においても無農薬かどうかをよく確認すると良いでしょう。
無農薬であれば購入して来てそのままズボンっということが出来ます。
もちろん虫や貝類の付着は考えられますので慎重を期すのであれば一度消毒するのも手かもしれません。
濃いめのキレイな緑色はとても上品な佇まいです。
水温が低くなってくると冬芽という越冬用の芽を出します。
マツモは日本にも自生しているため十分に越冬は可能であるとのことですが、ごく僅かではありましたが私自身も唯一浮遊・沈水植物の中で越冬に成功した種類でもあります。
別名金魚藻とも呼ばれるように葉が金魚の餌にもなるようですので、水質浄化プラス餌の過剰給餌にも役立ちそうです。
さすがに水草水槽には向いていないとは思いますが、屋外屋内を問わず使い勝手の良いおすすめの水草です。
高水温にも低水温にも強い頼れる相棒”アナカリス”
育てやすさ | |
手に入れやすさ | |
見た目の良さ | |
寒さへの耐性 | |
おすすめ度 |
ワンポイント解説
アナカリスもとても丈夫で育てやすい水草です。
低水温から高水温まで対応できますので春先のまだ十分に水温が上がりきっていない頃から、冬前のいよいよメダカの活性が落ち始める頃まで長くその効果を発揮してくれます。
水質浄化能力も申し分なくぐんぐんと成長し増殖します。
マツモに比べると葉が繊細ではないので、アオミドロの付着にはそこまでナーバスにならなくても良いですが、一旦付きはじめると枯れたり溶けたりし始めます。
ですのでやはり最初から多めに投入したり、水換えをこまめにしたりしてアオミドロがなるべく発生しない環境を作ることが大切です。
ホームセンターをはじめ、至るところで目にすることが出来ます。
正直に言うと見た目はあまり繊細ではありません。
海水浴に行くとよく足に絡みついてくるあの海藻みたいな感じなので、ビオトープに繊細さを求めるのであればその他の水草をおすすめします。
枯れ始めると透明な茶色になって溶けてしまいますので、そういった部分は早めに取り除いた方が良いでしょう。
寒さには強いとはいえ、私の環境下では越冬はさせられたことはありません。
そもそもアナカリスも手に入れやすさは抜群なので、必ずしも越冬にこだわる必要性はないでしょう。
産卵床としては私個人的にはあまり優秀ではないように感じられます。
あくまで水質浄化要員として使うことが多いです。
最後に
以上がお手軽にビオトープやメダカ飼育に使える代表的な水草です。
どれも基本的に流通が多いので手に入れやすく、育成も簡単で丈夫という共通点があります。
やはりそのままドボンっという手間の少なさが魅力です。
美しい花を咲かせる睡蓮などの浮葉植物はやはりビオトープにおける王道ですし、ミズトクサ、フトイなどの線状の抽水植物もアクセントとしてはピッタリ。
ですがお試し的にビオトープを始めてみたい、とりあえずメダカを飼育してみたいという場合には少し難易度が上がります。
先ずはかんたんで手軽な浮遊&沈水植物から始めてみませんか?
最後までご覧いただきありがとうございました!
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