こんにちは!MizukusaNewbieです。
今回はメダカの繁殖に挑戦してみよう!②~実践編~ということで実際のメダカの繁殖の様子をご紹介していきたいと思います。
これを見れば誰でもメダカの繁殖を楽しめること間違いなし。
事前に準備するものや最低限知っておきたい知識などは前回の記事をご覧ください。
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【初めてでも出来る】メダカの繁殖に挑戦してみよう!①~準備編~【繁殖は計画的に】
メダカの魅力といえば自分で繁殖を楽しむことが出来るという点です。今回はメダカの繁殖に挑戦してみよう!ということで最低限必要なものやあると便利なものについてのお話です。
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繁殖前の下準備をします
親になるメダカを繁殖用飼育容器に移す
前回もお話したように、オス1匹に対してメスは3匹は欲しいところです。
今回は幹之メダカを繁殖させますので、しっかりと口先まで光の伸びた個体を選別し繁殖用に用意した飼育容器に引っ越しさせます。
繁殖容器はもちろんどんなものでも大丈夫なのですが、私は底に溶岩石を低床として敷き詰めたトロ舟を使用しています。
グリーンウォーターだと卵がイマイチ確認しづらいですし、飽和給餌で飼育水が汚れますので水換えしやすいように通常水を使用します。
ちなみに飼育容器の色が黒だとメダカに限らず生体が落ち着くそうなので黒のトロ舟はもってこいと言えます。
産卵床とマツモを少々入れる
繁殖容器に卵を産み付けるための産卵床を浮かべます。
やはりこういった人工の産卵床が採卵するにも管理をするにも都合が良いです。
卵がしっかりと視認できますし、汚れても洗うことができ清潔です。もちろん何度でも再利用可能です。
経験上一番卵を産み付けてくれる率が高いのはホテイアオイでしたが、根っこの奥の卵が採りにくかったり、見落として採り損ないをすることがあります。
それと成長スピードと増殖率が半端ないです。
とはいえ水を浄化してくれる水草も入れたいところなので私としてはマツモをおすすめします。
マツモはあまり卵を産み付ける感じではありませんし、もし産み付けたとしても視認がしやすいです。
また成長してもホテイアオイやアナカリスのように大きくなりすぎて飼育容器の容量を占めてしまうこともありません。
ある程度の太陽光が当たる場所に設置する
メダカの産卵の条件としては水温が20℃以上、1日の日照時間12時間以上といったものがあります。
ちなみに我が家は地域柄朝晩の水温が20℃にとどかないこともあるのですが、日中の水温が20℃を超えてくれば問題なく抱卵しています。
そしてこの日照時間についてですが、直射日光が当たっている時間という意味ではありません。
逆にずっと直射日光下に置いておくと、いくら防止対策をしたとしても水温がとんでもない高温になってしまいます。
午前または午後のうちの数時間程度直射日光が当たり、後は自然と太陽光が射している場所を選びましょう。
それではいよいよ繁殖させていきましょう
エサは通常時よりも多めに与える
産卵はオスメス共に体力を使います。
高カロリーのエサをいつもよりも多めに与えて栄養をつけさせましょう。
繁殖に特化したエサも販売されています。
ちなみに私は1度にというよりは少量を3、4回に分けて2~3時間おきに給餌しています。
この2~3時間というのはメダカが餌を消化するのにかかる大体の時間です。
日中のメダカの活性の高い時間をねらい、朝イチや夜のお休み時に消化時間が被らないように気を付けます。
メダカは明け方に産卵する
上手くペアが成立していると明け方には抱卵しているメダカを見ることが出来ます。
繁殖行動は日が明けた頃から行われるので、上手くいけば様子を確認することも出来ます。
私は邪魔したくないので見ようとしたことはありませんが(笑)
卵の数は最初は10個程度からベテランになると30個ほどの卵を抱卵してくれるメスも。
しばらくは卵をぶら下げたまま泳いでいますが、昼頃までには産卵床に卵を擦り付けます。
産卵床に卵を確認したらすぐに採卵しよう
産卵床に付いたまま長く放置していると親メダカに食べられてしまう可能性がありますので卵を確認したら速やかに採卵しましょう。
採卵方法はかんたん。
産卵床を水から取り出して手で卵を掴み取るだけ。
こんな小さな卵を手で摘まんで大丈夫なの?と心配になるかもしれませんが、想像以上に卵は固く、ちょっとやそっとでは割れることはありません。
逆につまんですぐに潰れてしまうような卵は無精卵ですのでどのみち孵化することはありません。
ちなみに有精卵は黄色がかった透明で、無精卵は白く濁った色をしています。
卵を取り出したら布かキッチンペーパーできれいにします
卵には産卵床にくっついたり、卵同士がくっつくための付着糸とよばれる粘性の糸が付いています。
いったん採卵したらもう必要ないどころか、水カビなどの原因にもなりますので布やキッチンペーパーの上を指の腹を使ってコロコロと転がしながらきれいに取ってしまいましょう。
私は小さく切ったぼろ布を濡らしてから使っています。
この際も卵を潰してしまうのではと最初は心配になるでしょうが、結構な力でコロコロしても全然平気です。
逆に乾燥させないように手早くちゃっちゃときれいにしてあげましょう。
きれいにした卵は隔離用ネットへ
水を張った容器に隔離用ネットを浮かべて卵をいれています。
メダカの種類や採卵時期に併せて複数個用意しておくと都合が良いです。
私は卵用にはあえてカルキ抜きしていない水道水をしようしていますがその理由は殺菌をするためです。
前述したように卵にはカビなどが付着する可能性があるからです。
卵はとても丈夫なので水道水でも全然問題ありません。
いよいよ卵から孵化したら
グリーンウォーターの発砲スチロールへ移します
メダカの卵はざっと水温×10日=250で孵化します。
つまり25℃の水温であれば10日で孵化するということです。
水温が低ければ日数がもう少しかかりますし、逆に水温が高ければ早まることになるのですが、卵に負担をかけないよう極端に低かったり高くならないよう水温を調節しましょう。
毎日卵を観察していると、小さな眼が出来てくるのがわかります。
そして孵化直前にはくるっと卵の中で回転したりします。
こうなると孵化まであと少しです。
そうしていよいよ孵化をしますといわゆる針子と呼ばれるホントに小さな稚魚になります。
そうなったらグリーンウォーターを張った次の発砲スチロールに移動させてあげましょう。
ある程度大きくなるまでは餌は必要ありません
あくまでこれは私の飼育方法なのですがグリーンウォーターで育てる場合、ある程度の大きさになるまでは餌は与えていません。
孵化してから3日ほどはヨークサックとよばれる自身の栄養袋から栄養を摂りますし、その後はグリーンウォーターを吸い込むことによって自然と植物プランクトンを摂取していることになるからです。
逆に小さなうちは餌が口に入りませんし、水を汚すだけです。
針子から幼魚、若魚、成魚へと順に成長していくわけですが、いよいよ稚魚用のエサが口に入りそうなサイズになってからでも大丈夫です。
グリーンウォーターの中であればまず餓死することはありません。
サイズごとに容器を分けてあげると成長も早くなります
メダカもそれぞれの個体によって成長スピードが違い、同じ頃に孵化した針子でも大きさに全然違いが出てきます。
出来ればサイズごとに飼育容器を分けてあげると良いでしょう。
私は大きくなった順に次の飼育容器に移してあげています。
そうすると成長も早くなりますし、管理もしやすくなります。
ちなみに飼育容器に対してメダカが少なければ少ないほど成長スピードは上がる気がします。
逆に密集させ過ぎるといつまでも小さいままです。
スペースに余裕があるのであれば飼育容器は多めに用意されることをお勧めします。
ある程度大きくなると”そろそろ成魚と一緒に泳がせてあげたい”となるのですがここは注意が必要です。
成魚は思ったよりも大きなものを飲み込むことが出来ますので、十分育ってからでないとせっかく育てた稚魚が親メダカに...という事態が起こります。
念には念を入れてさすがにもう大丈夫というサイズになるまでは別に飼育したほうが良いでしょう。
メダカは平均的に2,3か月でいわゆる産卵も出来る成魚になります。
そうしたらまたそのメダカたちで繁殖をさせるというサイクルが出来上がります。
特に注意する点など
採卵時期は余裕を持って
メダカの繁殖は4月から10月くらいまで可能とされていますが、確かに採卵だけであればその通りだと思います。
しかしこれは気候が温暖な地域に限られると思います。
私の住む地域は冬はマイナス10℃も珍しくない寒冷地ですが、10月まで採卵していてはとても冬を越せる大きさまで稚魚を育てることは出来ません。
メダカが冬を越すには最低でも1.5cmほどないと厳しいと言われていますが、実際には大きければ大きいほど安心だと感じます。
そうであればマイナス10℃の寒冷地でも、もちろんそれなりの対策をしてという条件下ではありますがしっかり越冬させることが出来ます。
真夏の暖かいときは、稚魚もぐんぐんと成長をしていきますが、秋になって水温が15℃を割り込むようになってくると一気に成長が遅くなります。
活性が落ちて餌も食べなくなり、冬を越せるサイズにならずさてどうしようという事態になりかねません。
もちろん冬は室内で加温飼育するのであれば話は別ですが、なかなか難しいことでしょう。
という訳でご自身のお住まいの気候条件等からメダカの成長を考えた採卵時期を設定されることをお勧めします。
捕食する昆虫に気をつけよう
稚魚はもちろん成魚にとっても一番の大敵はトンボの幼虫”ヤゴ”です。
特にグリーンウォーターで飼育しているとヤゴの発見が遅れる場合があります。
容器内にヤゴがいないかよくよく確認しましょう。
でないと気づいたら稚魚が一気に居なくなるなんていう事態になりかねません。
ヤゴの厄介なところは稚魚ばかりか成魚までも捕食する可能性があること、そして余裕でメダカと一緒に越冬することが出来ることです。
ネットをかけて産卵を防ぐなどの方法はありますが、やはり目視でこまめな確認をするのが一番の防御方法でしょう。
周りで殺虫剤は使わないようにしよう
蜂やアブが来たからといって周りで殺虫剤の使用は厳禁です。
一般的に使用されている殺虫剤に入っている成分は、同じく魚類にとっても猛毒です。
少しでも水に入ると大変なことになります。
ビオトープにエビ類を入れている場合は特に要注意です。
私自身も知識不足だった為とてもかわいそうなことをしてしまったことがあります。
蜂やアブには他の防止策をとりましょう。
最後に
以上が私流のメダカの繁殖方法になります。
もちろんこれが絶対に正解とは言えませんが、かなりの確率で産卵・孵化させることが出来ています。
飼育環境、お住まいの気候などに併せてご自身に適した方法を見つけていただければと思います。
そういった創意工夫もまたメダカの繁殖の醍醐味です。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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メダカの繁殖に挑戦してみよう③~屋内育成編~
今回はメダカの繁殖に挑戦してみよう!③~屋内育成編~ということで、越冬できるサイズになるまで屋内で育成をする方法についてのお話です。
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