こんにちは!MizukusaNewbieです。
水草水槽において無くてはならない存在といえばやはり熱帯魚です。
水草の美しい姿をさらに美しく引き立たせ、より自然観を造り出す。
また、エビやナマズの仲間などは水槽内のコケを除去してくれる大切な存在です。
今回は水草水槽に於ける熱帯魚やエビ達の飼育方法や注意点についてのお話です。
CONTENTS
熱帯魚を購入する方法
アクアリウムショップ等の店頭で購入する
一番手っ取り早く確実な方法がこれです。
メリットとしては直接自分の目で確かめながら購入できること。
先ずは自分の水槽に合っているのか、大きさはどうか、色合いは間違いないか等をイメージしながら選べます。
また、ショップでは十分に気をつけていても病気や元気の無い個体はいますので、そういった魚を確認することもとても重要です。
熱帯魚にとって一番のストレスは環境が変わること。
水温の変化や移動時の揺れなど、それが原因で病気を発症したり体調を崩すこともあります。
近くのショップであればそのような要因を最小まで減らせます。
デメリットとしては大きなショップでないと欲しい種類や数を確保できない場合があることでしょうか。
予約しておくことも出来ますが、生き物ですのでいつ入荷するか読めないところもあります。
それでもネオンテトラやラスボラ等のいわゆるメジャーな種類であれば余程で無い限り容易に手に入れることが出来るはずです。
ネットで購入する
生体をネットで購入するのは大丈夫なのかなんだか心配になりますが、私もよく利用しています。
メリットとしては好きな種類や数を手に入れやすい、セットで安くなる場合がある等。
デメリットとしては、移動のストレスによる死着や体調の悪化、病気などの確認が出来ない、見たことのない種類はイメージがしづらい等が挙げられます。
安心できるお店であれば梱包はしっかりとされており、夏場には保冷剤、冬場にはカイロなどを使用して水温を保ちながら送ってくれます。
後述しますが、水合わせをきちんとすればまず問題ありません。
病気の個体だったり死着といったことも経験上少なく、もしもの場合には補償をしてくれるところもあります。
ショップとネットを上手く使い分けながら購入するのが良いかと思います。
熱帯魚を購入してきたらまずは水合わせ
水合わせとは
第1条件として先ずが自分の水槽の環境がしっかり出来上がっているかどうかが重要です。
すなわち濾過フィルターなどの設備が整っているか、アンモニアなどの有害物質を分解してくれるバクテリアが定着しているか等です。
それらがクリアされているとして話を進めます。
水合わせとは熱帯魚だけでなく鯉や金魚などを含めた魚全般を今の自分の環境の水温と水質に合わせることです。
ショップであってもネットでの購入であってもそもそも水温はご自身の環境と絶対に違っているはずです。
熱帯魚にとって水温の急激な変化はとてもストレスになります。
極端な話それが1℃であったとしても、です。
なるべくゆっくりと今現在の水温に合わせていくことが重要です。
また同様に水質の極端な違いもかなりの負担になります。
例えばpH(酸性度)の違いや硬度(水の硬さ)などです。
こちらも水温と同じく少しずつ慣れさせていく必要があります。
具体的な水合わせの方法
確実なのは点滴法
魚の数が多い場合や水合わせに特に気を遣う魚種の場合は点滴法が最適です。
確実に且つ少しずつ水に馴らすことが出来ます。
具体的な方法について見ていきましょう。
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1バケツや発砲スチロールに魚を移す
熱帯魚を購入するとビニール袋に飼育していた水と酸素を封入してくれます。
その飼育水ごとそのままバケツや発砲スチロールにゆっくりと優しく移動させましょう。
飼育水の量は魚の数によって適宜加減します。
多ければ変化を抑えられますが時間はかかりますし、少なければその逆になります。
この時、部屋の温度を水温と同等にしておくことをおススメします。
完全ではありませんが、室温=水温ということが出来ますので点滴中に水温を近づけることが出来ます。
step
2シリコンチューブにコックを取り付ける
エアーポンプなどに使用するシリコンチューブに写真のようなコックを取り付けます。
このコックを開閉することで点滴の水量を調節。
水槽側はキスゴムを使って確実に水槽と固定しましょう。
step
3サイフォンの原理を使って呼び水をする
水槽内にチューブを固定したら、コック側を口で吸って呼び水をします。
そうすることによって高低差で水が出続けます。
これがサイフォンの原理です。
結構な勢いで水が出ますのでうっかりと飲んでしまわないように気を付けましょう。
あとはコックを微調整して水量を調節。
ゆっくりと時間をかけて水合わせしていきます。
私は1時間ほどかけて水槽の水によって少なくとも飼育水が3倍から5倍に薄まるまで待ちます。
この際水槽の水の減少に気を付けましょう。
step
4最後に水温の確認をする
最終的にもう一度水温を計ります。
ここで水温に違いがあるようであればこのような容器に魚を移し替えて水槽内に浮かべます。
この時横から見てみて病気や魚体に損傷などが無いか確認することが出来ます。
しばらくして水温がほぼ同じになったらいよいよ水槽内に入れてあげましょう。
ちなみに給餌はかなりの負担になるので次の日まで待ちます。
少数の場合によく行う方法
購入した熱帯魚が少数の場合に私がよくやる方法を紹介します。
点滴法よりも簡単に出来ておススメです。
step
1透明な容器に移し替える
袋から発砲スチロールなどの容器に移し替えたら、さらに小さくて透明な計量カップなどに飼育水ごと移動させます。
あまり窮屈ならば容器の数を増やして過密にならないように気を付けましょう。
step
2容器を水槽に浮かべる
ひっくり返らないように気を付けながら水槽に容器を浮かべます。
流木にひっかけても、水流に漂わせても大丈夫です。
こままある程度水温が同じになるまで待ちます。
この時点で魚体をよく確認しておきましょう。
step
3水温が同じになったら水を少しずつ入れ替える
このように水槽用のスポイトなどを使用して容器内の飼育水を抜き、その分水槽の水を足していきます。
これを繰り返すことによって徐々に容器内は水槽の水の割合が増えていきます。
10分おきにこれを繰り返しだいぶんと水が入れ替わったところで放流します。
入れ替える水の量や時間は何度か繰り返すことでちょうど良い頃合いが掴めてきます。
この方法は水温と水質をほぼいっぺんに合わせることが出来て効率的ですが、魚にとっては負担が大きくなるのでとにかくゆっくりとを心掛けます。
熱帯魚を飼育する上での注意点
飼育数に気を付けよう
ここでは水草水槽における熱帯魚の飼育数の話をします。
熱帯魚をメインに飼育するのか、はたまた淡水魚か海水魚かによっても違いがあるからです。
基本的には水草水槽ではそこまで過密に飼育することはないでしょう。
あくまで水草とのバランスが大切です。
よく言われるのは1リットルの水に対して1匹だったり、魚体1cmに対して水1リットルという指標です。
水草水槽でものすごく大きな熱帯魚を飼育される方は少ないと思いますが、確かに小型の熱帯魚と大型の熱帯魚の数を同じにカウントするのは無理があります。
私的には1cmに1リットルのほうが安心して飼育出来る気がしますし、観ていても窮屈さを感じません。
もちろんろ過環境に左右されることは大前提です。
餌やりについて
餌の与え過ぎは悪影響が大
生き物ですし愛着も湧いてきてついつい餌を多く与えてあげたくなってしまいます。
ですがそれがかえって熱帯魚の体調を崩させる原因になることがあります。
1日に2~3回、2分ほどで食べきれる量を与えるのが目安と言われていますが、果たしてそんなに必要なのかは疑問です。
回数はまだしも、2分って時間は結構長いのでそれを守るとかなりの量を与えることになってしまいます。
そもそも水草水槽で飼う熱帯魚はせいぜい3~6cmくらいがメインでしょう。
その大きさの魚にそこまでの量は必要が無いと感じます。
もちろんやせ細ってしまうようでは可哀そうなのでしっかりと体形を観察しながら適量を見分けることが大切です。
また餌の与え過ぎは富栄養素化に繋がりコケの原因になります。
とにかく餌は少なめから始めることをおススメします。
餌の種類は高浮上性が◎
熱帯魚の餌はフレーク状、顆粒状、赤虫やブラインシュリンプなどの生餌系があります。
私がおススメするのは顆粒タイプの高浮上性のものです。
フレーク状のものは崩れて水を汚す原因になりますし、生餌系は言わずもがなです。
顆粒タイプは餌が崩れにくく、高浮上性であれば長く水面に留まってくれるため水質にとても優しいです。
ただし飼育する種類によってはそうもいって居られない場合があります。
臆病で水面まで上がってこれない種類や生餌しか食べないグルメさん、底でジッとしているタイプもいるからです。
そういう意味では水面に餌を食べに来てくれる熱帯魚を選ぶと後々楽に飼育することが出来るでしょう。
サイズ感や性格に気を付けてチョイスしよう
熱帯魚を選ぶ際はサイズ感をよく考えます。
例えば30cm水槽に大きな種類を泳がせてはアンバランスになるでしょう。
ネオンテトラなど、比較的小型の熱帯魚を選ぶと水景とマッチします。
水槽サイズが大きくなればそれだけ選択肢も増えますが、やはり大きめの魚種はワンポイントくらいの数にとどめると上手くいきます。
基本的には大きさより適正数を意識したほうが見栄えが良くなるでしょう。
サイズを揃えることは熱帯魚自身にも重要な要素です。
何故なら少なからず熱帯魚同士のいざこざが起きるからです。
餌をめぐってであったり、縄張り争いだったり結構お互いにちょっかいを出す場面があります。
そういう時は基本大きい方が勝ちます。
ですので同じくらいのサイズを選ぶことはとても重要なのです。
また熱帯魚にはそれぞれ種類によって性格があります。
店員さんに聞いたり、ネットで解説を見ながら混泳に向いている温和な性格のものを選びましょう。
これで随分と争いごとを回避することが出来るでしょう。
また前述したように臆病なタイプは餌やりに困る場合があります。
小型の美魚であるラスボラsp.ハナビやスンダダニオ・エリスロミクロンなどはその美しさから是非飼ってみたい熱帯魚ですが、とにかく臆病なので餌やりに少し苦労をします。
どの層を泳ぐのかを気にする
熱帯魚には種類によって泳ぎたがる層があります。
メジャーであるネオンテトラなどのカラシン系やラスボラなどのコイ科の魚は中層辺りを泳ぎます。
一方でアフリカンランプアイなどのメダカの仲間は上層部を好みます。
プレコなどナマズの類は下層に棲みつきます。
中層を泳ぐ種類が一番飼育しやすく水景とのバランスも良いでしょう。
上層部を泳ぐ種類も飼育は楽ですが、飛び出し事故を起こす割合が上がります。
例えば黒髭ゴケを食べてくれることで有名なサイアミーズ・フライングフォックスなどはその名の通りすぐに外に向かってフライングしてしまいますので正直あまりおススメできません。
また下層を泳ぐ種類は餌を与える時に必ず沈降性のものを与える必要があります。
またソイルではなく砂での飼育になる種類もいたりと最初は止めておいた方が賢明です。
病気について
熱帯魚が一度病気になると治癒させるのは至難のわざです。
一番は持ち込まないことと発症させないことです。
例えば新しく熱帯魚を迎える時はよく観察して病気を持っていないか確認すると良いでしょう。
例えばすでに病気を発症している場合はすぐに隔離して他の個体に移らないようにしてから薬浴などの対策をします。
疑わしい場合も出来れば隔離してから導入するのが安心ですが、もう一つ水槽が必要だったりと中々難しいところです。
また元気に泳ぎまわっていたのに急に体調を崩して病気になることもあります。
例えば白点病の原因になるウオノカイセンチュウはすでに水槽内にいることが多く、何かの原因がきっかけで発症したりします。
それを予防するには前述のように餌を与え過ぎないことや高濾過環境の構築、水温や水質の変化を少なくして魚に負担をかけないようにすることが大切です。
また白カビ病の原因である真菌や、白点病の原因のウオノカイセンチュウは26℃以上の高水温に弱いという一面があります。
バクテリアの活性も26℃くらいが最も盛んといわれていますし、水草の生育適正温度内でもある26℃あたりに水温を設定することは色々な面で有効であるでしょう。
コケ取り要員のエビやオトシンクルス等は最初から入れておこう
エビはヤマトヌマエビの圧勝
水草水槽では必ずその力を借りることになるエビやオトシンクルスなどのコケ取り生体。
エビに関してはミナミヌマエビとヤマトヌマエビがいますが、断然ヤマトヌマエビのほうがコケを食べる能力が高いです。
ミナミヌマエビは効果的には数段落ちにはなりますが、勝手に繁殖してくれるので育てる楽しみがあります。
ヤマトヌマエビは汽水といって淡水と海水が混じった環境でないと繁殖しない為、基本的には購入するしかありません。
コケを食べる能力が高いと言っても成長して固くなったアオミドロや黒髭ゴケは食べません。
そもそもそういったコケを出さない環境作りに気を付けながら、予防として最初からそれなりの数を入れておきます。
60cm水槽では10匹くらいからで大丈夫でしょう。
オトシンクルスは鑑賞魚としても可愛らしい
オトシンクルスはガラスの面に付着したコケを食べてくれるナマズの仲間です。
その能力に加えて、ナマズ系独特の可愛らしさも持ちあわせます。
ガラスにくっ付いて一生懸命お掃除をしている姿は何ともいじらしく、観ていて飽きません。
60cm水槽では3~5匹を目安に入れておきます。
ちなみにコケ取り生体のヤマトヌマエビやオトシンクルスは飼育数の中にカウントしなくても大丈夫です。
とは言ってもエビの糞はモスの中などに堆積して成長の妨げになるので、随時きれいに吸い取るなどそれなりに注意は必要になります。
石巻貝もコケ取り要員の一つではありますが、その効果はそこまで高くなく、水草水槽的には見た目もあまり良くないのでおススメしません。
黒髭ゴケを若干ですが食べてくれるサイアミーズ・フライングフォックスは前述のように飛び出し事故が多く、さらにはわりと大型化するためにこちらもおススメできません。
基本的にはヤマトヌマエビとオトシンクルスのコンビが鉄板です。
おすすめの熱帯魚たち
グリーンネオンテトラ
私がおすすめする熱帯魚の筆頭はグリーンネオンテトラです。
先ずは何と言っても美しく綺麗であること。
グリーンというよりはブルーに光るその体色はどんな水景でも鮮やかに映えます。
同系にネオンテトラやカージナルテトラがありますが、これらの種類よりも赤の部分がすくないのが特徴。
そして体長が3センチほどと、両者よりも少し小さめなので30cmキューブなどの小型水槽にも最適です。
そして温和な性格で混泳も問題なし。
5匹以上入れればそろって泳ぐ群泳も楽しめます。
流通も多く、価格もお手頃で飼育も容易と欠点も見当たらない熱帯魚です。
ラスボラ・アクセルロディブルー
配色はグリーンネオンテトラと同じブルーとレッドですが、こちらはどちらかというと淡いメタリックな感じの発色です。
飼い込むとさらに綺麗に輝き思わず見惚れてしまいます。
体長が2.5cmほどとても小さな熱帯魚で、多めに入れてあげるといっそう水景を鮮やかに彩ります。
性格も温和で群泳もします。
小さいのであまりサイズが違わない種類と混泳させると安心です。
飼育は容易ですが、少し白点病などの病気に弱い一面もあります。
流通が少なめなのでチャンスがあれば是非飼育してみて下さい。
ミクロラスボラsp.HANABI
グレーっぽい体色に花火のような点が無数散りばめられたとても美しい熱帯魚です。
特にオスはヒレの赤がよく発色し、緑の多い水草水槽の中では特に目を惹きます。
こちらも体長2,5cmほどのとても小さい種類です。
性格は温和で混泳も問題ありませんが、どちらかというと臆病であまり水面に顔を出しません。
そういうわけで餌やりは若干難易度が上がります。
流通はわりと多く、比較的容易に手に入れることが出来ます。
飼い込むほどに美しくなるその姿を是非実際に鑑賞していただきたいイチオシの熱帯魚です。
その他水草水槽で飼育しやすいおススメの熱帯魚はこちら。
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最後に
まさに水草水槽に無くてはならない存在の熱帯魚たち。
色とりどりの種類が水草の美しさをより一層引き立てます。
同様に水槽のお掃除を担当してくれるエビやナマズも大切なタンクメイト。
餌をあげようと水槽に近づくと水面まで寄ってくるようになったりしてさらに愛着が湧いてきます。
導入方法や飼育方法に気をつけながら長く大切に飼育してあげたいですね。
最後までご覧いただきありがとうございました!