こんにちは!MizukusaNewbieです。
好きなものってどうしてもコレクションしたくなりますよね。
水草だってそうです。
魅力的な水草は実際に育ててみたいし、手元に置いておきたい。
でも今のレイアウトには使いそうもない。
はたまたある程度育てておいていざという時に使えるようにしたいと思う場合もあるでしょう。
今回はそんな時に使える水草ストック方法の2パターンについてのお話です。
CONTENTS
それぞれのパターンについて
その①ストック専用水槽を作ってしまう
一番確実な方法がこれでしょう。
とはいえやはりメリットもあればデメリットもあります。
ストック専用水槽のメリット
- 水草本来の姿を楽しめる
- トリミングや差し戻し、植え替えがかんたん
- 水槽掃除などのメンテナンスがしやすい
ストック専用水槽のデメリット
- 水槽設備が一式必要なので経費がかかる
- 単純に水槽数が増える
- さらなる水草購入欲が生じる
やはり水草本来の姿を楽しむには水槽で育てるのが一番。
赤や緑の美しい水草たちがいっぱいの気泡を付け、またその気泡が立ち上る姿を眺めるのはそれこそ至福の時間です。
後ほど紹介する方法を使えばトリミングなども簡単ですし、レイアウトを組んだ水槽では難しくなりがちなお掃除もがっつり隅々まで出来ちゃいます。
反対にストック水槽とはいっても水草育成に必要な器材はひと通り必要です。
水槽に掛かる設備やランニングコスト、占有する場所等も含めて負担が増えるのは間違いありません。
その②屋外で水上葉として育てる
もう一つは屋外で水上葉化して育てるというものがあります。
この方法ならビオトープに使うことだって出来ちゃいます。
もちろんメリットデメリット共にあります。
屋外育成のメリット
- 水上葉は比較的丈夫なので育成に気を遣わない
- CO2の添加が要らない等、器材にかかるコストが少ない
- 屋外なのでスペースの心配が減る
屋外育成のデメリット
- 水上葉は普通の草にしか見えない
- 再び水中葉化するための時間がかかる
- 秋から春は枯れてしまうので楽しめない
いったん水上葉化した水草はとても丈夫です。
水槽で育成しているときのように調子を崩したりといったことが少ないので育成が楽です。
もちろんCO2の添加も外部式ろ過フィルターも必要ありません。
ただし水上葉化した水草は水中葉のような特徴的な姿ではなく、いわゆるそこら辺に生えている草みたいになってしまいます。
水の中では赤かった水草も陸上では緑色です。
そして、水上葉を再び水槽に入れて元の水中葉の姿に戻すには、ある程度適応する時間が必要になります。
また種類によっては水中葉にとてもスムーズに移行するものもあれば、少しデリケートなものもあります。
ちなみに水上葉化の最大のメリットは場所を心配する必要が減ることです。
ひょっとしたらご家族が増える水槽の数に難色を示されるといった状況でも屋外なら説得しやすいかもしれません。
ストック専用水槽の作り方
おすすめはベアタンクもしくは砂利
ここからは両者の具体的な作り方について解説していきます。
おすすめはベアタンクもしくは砂利です。
ベアタンクとは低床を何も敷いていない水槽のことです。
そのメリットは壁面だけでなく底面もしっかりと掃除することが出来ることです。
水草さえ外に出してあげれば激落ちくんでほぼ丸洗いです。
グリーンウォーターを使ってメダカの稚魚を飼育する際などにもベアタンクが適しています。
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ただいくらストック水槽とはいえ殺風景ではありますし、掃除しやすい反面堆積したゴミや糞などが目立ちやすいのが欠点です。
そこで低床に砂利を敷くという方法が私的にはおススメです。
砂利を敷くことでストック水槽とはいえそれなりに見栄えがします。
また、川砂利や大磯砂などの粒の大きめのものを選択すればプロホースなどで低床掃除をする際にもゴミだけを吸い取ることが出来ます。
ソイルのように劣化をすることがありませんので半永久的に使い続けることも可能です。
さらに低床にはバクテリアの定着も期待できます。
バクテリアは言うまでもなく水をキレイにしてくれる大切な存在です。
ただし、使用する砂利の種類によっては硬度が上がるという心配はありますのでそこは注意が必要です。
川砂利を使用すれば硬度の上昇をほぼ抑えることが出来ます。
透明のプラスティック容器を使って種類ごとにストック
ただストックするだけならばショップに売られているように鉛巻きにして沈めておくという手もありますが、これはあくまでも売れるまでの臨時措置のようなものです。
茎がつぶれてしまったり、根を張らない状態なのできれいに成長することが出来ません。
やはり根を張らせてこその植物です。
という訳で私は100均に売っている透明な容器にソイルを入れて、それぞれの種類ごとに植栽をしています。
9分目ほどまでソイルを入れます。
私は吸着形ソイルであるJUNのプラチナソイルを使っていますが、吸着系とはいえ多少の栄養が含まれていること、いざという時はすぐにソイルの交換が出来ること、沢山の量を植栽しないこと等からほぼ固形肥料は添加していません。
もっぱら液肥を使っての栄養補給です。
前景草やブリクサなど、低床からの栄養要求度が高い水草の場合はごく微量の添加をするくらいです。
水を張って水草を植栽したら水槽内に静かに沈めてあとは普通に育成していきます。
実際に植栽してみましょう
外で水上葉になっていたグリーンロタラを植えてみました。
冬直前のコンディションが悪い時期でしたので画像のようにヒョロヒョロの状態です。
それでも成長の早い丈夫なグリーンロタラということもあって、1か月もすればこのようにほぼ水中葉に入れ替わっています。
そして数回のトリミングを経れば立派なロタラの丘になります。
このストック水槽はpHが”6.6”、硬度が”2”と水草の育成に適した弱酸性の低硬度の水質を保っています。
やはりpHと硬度を上げる岩などの素材が全くないストック水槽は水質をキープするのも楽です。
故に水草本来の美しさを保つことも比較的簡単といえます。
こちらは他の水槽で調子を崩していたベトナムゴマノハグサ。
pH・硬度共に高めの環境だった為、調子を崩してしまったものをストック水槽に植え替えました。
茎は白くひょろひょろで葉もほぼ無くなっています。
植栽後1か月後の様子。
白っぽくなっていた茎も、委縮して小さくなっていた葉も少しずつ調子を取り戻してきました。
このようにストック水槽というだけでなく、調子を崩した水草の病院のような役割も果たすことも出来ます。
屋外で水上葉化させる方法
おすすめはトロ舟を使っての栽培
赤玉土を入れた鉢をトロ舟の中に並べます。
この方法であれば水槽の場合と同様に掃除などのメンテナンスがとても楽に行えます。
水中葉を植えてうっすらと水を張ってあげれば、水に浸かったところから赤玉土全体に水が行き渡ります。
これを腰水栽培といいます。
こうすることで常に水分をキープすることが出来るので水やりをする必要が無くなります。
水捌けの良い土を好む植物にはあまり適した栽培方法ではありませんが、もともと水中でも育つ水草であれば大抵は大丈夫です。
また、種類によっては屋外でも水に浸かったままでOKな水草もあります。
例えばこちらのルドウィジア・オバリスはビオトープでも水中葉のままキープしてくれる丈夫な水草です。
肥料はたまに園芸用の液肥を添加しています。
実際にショートヘアーグラスを植栽した様子
レイアウト変更で使わなくなったショートヘアーグラスを植え替えてみました。
直後はこのように黄色っぽく枯れたようになっていますがすぐに水上葉へと生態を変えていきます。
もともとショートヘアーグラスは”チシママツバイ”という植物が水中葉化したものであり、このマツバイの仲間は日本でも田んぼなどによく生えているいわゆる雑草に近いものです。
ですので元々とても丈夫で水上葉化には何ら問題ありません。
このようにすぐにキレイな緑になってくれます。
さらには基本放置で勝手に増えていきます。
しばらくして再びレイアウトで使うことになったので根っこごと抜いて水槽に植え替えました。
コケがつかないように気を付けながら再び水中葉化させます。
こんな感じで自由に外と中を行き来しながら私の水草水槽を助けてくれています。
ひとつ注意点を挙げるとするなら冬の枯れている間はほぼ植え替えが出来ないということでしょうか。
最後に
ここまで屋内でストック専用水槽を作る場合と屋外で水上葉として育てるという2種類の方法についてご紹介しました。
それぞれのメリットデメリットを把握したうえでより良い方法をとっていただければと思います。
どちらにせよ1つ水草をストックしておく手段を持っていると、いざという時にとても心強い味方になってくれること間違いなしです。
ストック水槽、とってもおススメです。
最後までご覧いただきありがとうございました!