こんにちは!MizukusaNewbieです。
これからシリーズでお送りいたします、”最低限これだけ知っていればとりあえずは大丈夫!かんたん水草育成論”、第1回目の今回は照明編です。
CONTENTS
水草水槽における照明の重要さ
水草の成長に最も重要なもの
もし私が水草の成長にとって何が一番重要なのかと言われたら光=照明であると答えます。
どれだけ綺麗な水でも、どれだけco2がしっかり添加されていたとしても、どれだけ栄養が満たされていたとしても光が無ければ水草は成長しないからです。
ただここで肝心なのはあくまでも”成長をしない”ということです。
例えば水槽にアオミドロが発生した場合。その駆除方法で最も効果的なのは光を遮ってしまうことです。
これにプラスしてコケ取り要員であるヤマトヌマエビを多めに投入することにより、2週間もすればどれだけ酷いアオミドロも大概は無くなってしまいます。
その時水草はどうかというと、確かに色が抜けたり、元気が無くなったりということはありますが果たして枯れてしまうかというと決してそこまでには至りません。
さらにもっと長い時間照明を当てなかったとしても何とかもってくれます。
もちろん水草の種類によって強い弱いはありますので一概には言えませんが、思った以上に水草は丈夫なものです。
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どんな照明を当てれば良いのか
では室内で育てる水草水槽にはどんな光を照射すればよいのか。
そこで使用するのが専用の水槽用照明器具です。
先ず筆頭に挙げられるのはLED照明でしょう。
高光量、長寿命、軽量と良い事ずくめ。
LEDならではの利点を活かして、光の強さであったり色合いを変えられる上位機種もあります。
他にはメタルハライドランプ、通称メタハラと呼ばれる照明もあります。
これは今現在自動車に多く使われているヘッドライトと同様の仕組みです。
こちらの魅力は何といってもその高光量。
その一方で機材の大きさ、発熱などLEDと比べると取っ掛かりにくい照明ではあります。
もしこれから水草水槽を始めるのならやはりLEDがおすすめです。
どれだけ照射すればよいのか
水草水槽での照明の照射時間は8時間が目安とよく言われます。
この時間をベースに水槽の様子に合わせて調節をしていきます。
ただし、これ以上の長い時間照射することは余程の手練れでないとデメリットの方が多くなる気がします。
例えば赤系の水草をより赤くする方法の1つに、光量を上げたり、時間を長めに当てるというものがあります。
照明を2台体制にする、照射時間を10時間程にするといった具合です。
コケの原因は決して強い光だけという訳では無いのですが、これを鵜呑みにして同様のことを行うと高確率でコケの被害に遭います。
生物濾過の状況、水槽内の栄養状況その他諸々の条件がクリアされて初めて出来る芸当です。
ですので余程の理由や育成管理に対する自信が無い場合は8時間を超えるような照射はやめておいた方が無難でしょう。
陰性水草が中心のレイアウトの場合は8時間を超える必要は殊更に無いと思います。
ただでさえ成長が遅くコケの被害に遭いやすい水草ですから余計に注意が必要です。
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いつ頃照射すれば良いのか
これに関しては日中の外が明るい時間に照射するのが水草にとってはベストな時間であるでしょう。
何故なら日中は照明を点けていなくても太陽光や部屋の照明が少なからず水槽内に差し込んでいるからです。
特に太陽光はカーテン越しなどでも結構な強さですのでなるべく当たらないような工夫が必要です。
コケの発生等にも繋がってしまいます。
そして水草も生物ですのでやはり昼と夜の時間を作ることが成長や調子の維持にとても重要です。
そう考えると最初に言いました様に昼間に照明を点灯するのが最善となるのですが、それが鑑賞に最適な時間かと言えばそうとは言えないでしょう。
基本的に一番水槽を鑑賞することが多い時間は夕方から就寝までの間であると思います。
水草が光を浴びてキレイな気泡を上げ始めるのは照射開始から2~3時間経ってからです。
ですので自分が一体何時ごろに水草水槽を眺めることが多いのかを把握して、そこから逆算して照明を点灯し始めれば良いでしょう。
確かに照射時間が遅くなるほど水草にとっての夜間の時間が短くはなりますが、その代わりに毎日同じ時間に点灯し消灯するというサイクルを作ってあげることの方が重要であると感じます。
このきちんとしたサイクルを作るためにタイマーを使用します。
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照明器具の選び方について
基本的に水草専用LEDを使えば問題ないが...
各メーカーより水槽用のLED照明が製品化されていますが、水草水槽向けと謳っているものを選択すれば基本的には問題ないでしょう。
それこそ水草が育つことだけを考えるならばネットなどで格安で販売されているものでも十分なほどです。
ただ次第にもっと水草の色をキレイに出したい、前景草を這わして緑の絨毯にしてみたいなどの欲求が出てくるはずです。
そうなるとやはりしっかりとした実績のあるLED照明を初めに買っておいたほうが賢明です。
ここで大事なのがしっかりと水槽サイズに対応したものを購入すること。
ここさえ外さなければとりあえずは大丈夫です。
光束量、波長、色温度、演色性はとりあえず後回し
その照明器具に関するスペックを表すのには光束量、色温度、演色性等が用いられます。
ルーメンについて
ルーメンとは、すべての方向に放射される「光の明るさの量」を表す単位で、数値が大きいほど明るくなる。
水草を育てる上で大事なのがこのルーメン、光束量です。
30cm水槽で本格的にロタラ等の陽性水草や前景草を使った水草水槽にするにはおよそ700ルーメン必要とされています。
色温度について
色温度とは、太陽光や自然光、人工的な照明などの光源が発する光の色を表すための尺度のこと。
自然光などの朝日や夕日の色温度はおよそ2000K、太陽光は 5000~6000K、電球色の蛍光ランプが約2800K、昼白色の蛍光ランプが約5000K、昼光色が約6500Kだそう。
演色性について
演色性とは照明で物体を照らすときに、自然光が当たったときの色をどの程度再現しているかを示す指標。
この値が100に近いほど自然の光、つまり太陽光に近い光を再現していろということになります。
これらに加えて光の波長があります。
具体的には赤、青、緑のどの波長が強いのかといった具合になります。
例えば赤の波長が強いほうが水草が赤くなりやすい等の効果があります。
繰り返しになりますが水草水槽用と謳ったLED照明を購入すれば、これらの値に関しては後回しでも問題ないでしょう。
おすすめのLED照明をご紹介します
おすすめその①~アクロ・トライアングルシリーズ~
大手ペット用品専門店charmさんの専売品であるAqullo(アクロ)シリーズ。
各種水槽やLED照明などがラインアップされています。
実際に私もこちらの水槽を使用していますが、低価格高品質で大変重宝しています。
そのアクロの水草水槽専用LEDが”トライアングルシリーズ”です。
詳細についてはこちらの記事をご参考ください。
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基本的にどの種類を選んでも1台で十分に水草を育成することが可能。
目的によってどの機種を選択するか決めればよいでしょう。
コストパフォーマンスにも優れます。
私のイチオシポイントは吊り下げ式に対応していること。
高さを調節することによって光量を加減することができます。
時間の長短に併せて光量の強弱でコケ対策が出来ておすすめです。
おすすめその②~chihiros WRGB2 シリーズ~
こちらもこの性能であれば間違いなくコストパフォーマンスに優れた製品です。
詳細についてはこちら。
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先ずはIOT対応であること。
専用アプリをダウンロードしてスマホから操作をします。
光量の強さから、色の具合まで際限なくコントロールすることが可。
タイマー機能もアプリから細かく指定することが出来るので安心です。
そしてRGB素子を使っているので水草の緑や赤色、熱帯魚の体色まで非常にきれいに映ります。
難点はやはり少し価格が高めであること。
それでも競合国産機種と比べればお得ですし、これだけの性能であれば十分に許容です。
おすすめその③~ADA・アクアスカイRGBシリーズ~
水草水槽界の雄、ADAのアクアスカイRGBシリーズ。
なんといってもそのデザイン性が秀逸です。
インテリアとしての水槽を志向する場合もこれほどカッコよく決まる製品はないでしょう。
水草を育てる性能ももちろん優秀。
RGB球なので水草のみならず熱帯魚の体色も綺麗に発色させてくれます。
さらにはソフトスタート機能を搭載。
やんわりとライティングが始まることによって、熱帯魚がビックリして水槽外に飛び出してしまうなんてことも防ぐことが出来ます。
難点はやはり少し値が張ることと、ADA取り扱い店での購入のみに限られることでしょうか。
もちろんフリマサイトなどで中古品を手に入れることは可能です。
最後に
ここまで水草水槽において最低限知っておきたい照明の知識についてお送りしてきました。
冒頭にも申し上げたように水草の成長に関してもっとも必要なのが光=照明です。
もちろん深く掘り下げれば細かいところまでこだわることが出来るのですが、今回お話した内容でとりあえず水草が育てられる最低限の光を手にすることが出来るはずです。
皆様のご参考になれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました!
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