こんにちは!MizukusaNewbie的水草図鑑。
今回はまさにキングオブ水草と呼ぶにふさわしいグリーンロタラです。
とにかく圧倒的に美しい緑。
育てては幅広い水質に適応し、トリミングの繰り返しも何のその。
成長もすこぶる早く、余った栄養吸収能力も抜群と欠点の見当たらない水草です。
CONTENTS
育成データの1例
水槽 | 60cm規格水槽 |
照明 | アクロ・トライアングルグロウで8時間 |
CO2 | 約1秒に2滴 |
ろ過フィルター | エーハイム・2215 |
低床 | JUN・プラチナソイル・パウダー |
固形肥料 | テトラ・イニシャルスティック |
液肥 | トロピカ・茶液 1ml/1日 |
GH | 2 |
PH | 6.5~7 |
水温 | 25℃ |
グリーンロタラについて
丈夫さと成長の早さはとにかくピカイチ
画像はストック用ビオトープのグリーンロタラ。
水上葉は水中葉と違い可愛らしい丸い葉をしています。
水中葉から水上葉への展開、またその逆の場合にも難なく適応します。
今回は展開と成長の様子を見るために水上葉を室内ストック用水槽に植え替えてみました。
右がグリーンロタラ。
冬直前ということもあり、元気の無いあまり良くない状態ですがそれも何のその、すぐに水中葉を展開し始めぐんぐんと成長しはじめます。
よほどの悪環境でない限りいじけたり枯れたりすることのない丈夫なグリーンロタラの本領発揮です。
植栽から1か月後の様子。
根元にはまだ水上葉が確認できますがほぼ水中葉に入れ替わっています。
十分に伸びた茎をピンチカットして差し戻しをします。
これを繰り返してさらに1か月も経てば立派な茂みの完成です。
十分な本数になったら先端から1~数センチのところを刈り込むようにトリミングを繰り返します。
表面に近いところを刈り込むことによって葉が密集していきます。
そうしてさらにひと月も経てば立派なロタラの丘の出来上がりです。
このようにレイアウトで使わないときは外で水上葉化させてストックしておき、いざという時に再び水草水槽で使うという方法もグリーンロタラならお手のものです。
ただし虫や貝の持ち込みには十分に気を付けましょう。
ロタラの丘を作るには
ロタラをキレイに育てるにはとにかく高光量が必要ですが、そのような条件下では匍匐しながら横に成長していきます。
その特徴を生かして中景草のような使い方をすることも出来ますが、後景草として丘のようにするには少し困る性質です。
そこで出来る限り植栽間隔を狭くしてロタラ同士がお互いに支え合うようなイメージで育てて行くと縦に伸ばすことが出来ます。
間隔としては隣同士が重なるか重ならないかくらいで大丈夫です。
あとは岩や流木を使って支える、他の水草を使って支える、ガラス面で支えるなど色々な手を使いながら丘を目指します。
中景草のような使い方も出来る
前述のように横に匍匐する性質を活かして中景草のように使うことも可能です。
横に伸びて成長した後、節の間から縦に新芽が出てきます。
これらを両方活かすことによって中景の低い位置にロタラの茂みを作ることが出来ます。
同じような使い方が出来る水草としてはベトナムゴマノハグサがありますが、グリーンロタラと比べると若干育成が難しい気がします。
最初は大きかったグリーンロタラもトリミングを繰り返すことで葉が小さくなっていきますので小型水槽でも十分に中景草として活躍してくれます。
育成のポイント
CO2、光量、肥料はしっかりと与える
とにかくキレイに育てるためには多めにCO2を添加します。
基本的に植物の一番の栄養はC(炭素)と言ってもよく、成長の早いグリーンロタラはCO2をガンガン吸収します。
その結果葉に沢山気泡をつけ、またその気泡が上へと昇っていく姿を見るのは水草水槽の醍醐味といっても過言ではありません。
光量に関しても強い光を出す照明を長めの時間照射したほうがキレイな緑色が出ます。
光量の少なめの照明を使用している場合は2灯体制も視野に入ってきます。
その場合成長の遅い水草や流木などにコケが発生する可能性があるので注意が必要です。
また肥料に関しても成長が早いぶん、全体からみた面積や他に植栽している水草の種類にもよりますが規定量を与えて問題ないでしょう。
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水質について
グリーンロタラはとても丈夫な水草なので幅広い水質に適応することができます。
他の水草がいまいち状態が上がらないような状況でもグリーンロタラは何ともなくピンピンとしているなんて状況は多いです。
逆にグリーンロタラが育たないようではかなりの悪環境であると言えますので早急な改善が必要になります。
丈夫なグリーンロタラとはいえ、やはり弱酸性の低硬度の水質で育成したほうがキレイな緑色が出ます。
水質をまめにチェックしながらキレイな丘に育てましょう。
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トリミングについて
とにかく成長が早いのでトリミングの回数は多くなりますが、仮に失敗したとしてもすぐに伸びてくれるのでちょうど良いカットモデルにもなってくれます。
トリミングの練習やその感覚を掴むのには最適な水草です。
トリミングの繰り返しにもとても強く、差し戻しをしなくても元気がなくなるということが少ないです。
トリミングを繰り返すことで葉が密集してよりきれいな丘を形成することが出来ます。
コケにはほぼ見舞われない
同じロタラの仲間でも成長が遅めのsp.Hraなどは茎を中心にコケが付着することがありますが、グリーンロタラではその心配はほぼ無いと考えてもよいでしょう。
逆にグリーンロタラにコケが付くような状況では水槽内がものすごい劣悪な環境であると言えます。
ただし、アオミドロのように環境が良くても発生するコケが出たらその時はさすがにお手上げです。
アオミドロに関してはたいていの場合しばらく遮光をしながら対処することになりますが、丈夫なグリーンロタラであれば充分に耐えきれます。
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実際のグリーンロタラの植栽例
45cmオーバーフロー水槽にて
後景の右側に丘を作りました。
岩とその他の水草とガラス面を使って囲いながら横に拡がらない様に縦に育てるイメージです。
さらには低床を手前から奥に行くほど高く盛ることによって高さを出しています。
使っている水槽はGEX Glassterior AGS OF-450-です。
すべてがブラックアウトされた水槽の為、グリーンロタラの緑の鮮やかがとてもよく引き立ちます。
グロッソスティグマも植栽していることからGEⅩのPOWERⅩ4050を2灯使用した高光量下での育成です。
CO2は約1秒に2滴、液肥はトロピカの茶液を添加しています。
グロッソスティグマや流木等に少し黒髭ゴケの出ている状況ですがグリーンロタラに関してはまったく問題ありません。
とにかく観ていて飽きないこれぞ水草の中の水草
様々の種類の水草の中でもこれぞザ・水草といった佇まいです。
見慣れてくると違う形や赤系の色の水草に浮気しがちなのですが、しばらくするとまたあの緑の丘が観たくて仕方なくなるというシンプルな中にも極限の美しさを持っています。
とにかくライトグリーンの細い葉は上品かつ繊細。
トリミングから施肥の仕方まで、水草の育成のイロハを学ぶにもちょうど良い師匠のような存在です。
流通に関してもショップからネットまでほぼ困ることはないでしょう。
これといった欠点がみつからず何を植えようか迷ったらこれをチョイスすることをお勧めします。
まさにキングオブ水草、グリーンロタラ。
最後までご覧いただきありがとうございました!