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水上葉を使ってオープンアクアリウムの醍醐味を味わおう!【水上葉化させる方法からおすすめの水草まで】

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水上葉を使ってオープンアクアリウムの醍醐味を味わおう!【水上葉化させる方法からおすすめの水草まで】

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こんにちは!MizukusaNewbieです。

水草水槽を楽しむのであれば是非挑戦したいのが水上葉を使ったオープンアクアリウムです。

今回はオープンアクアリウムを楽しむための方法や水上葉の育て方、おすすめの水草などをご紹介します。

オープンアクアリウムについて

水面上部を空けた水草水槽によく用いられるスタイル

オープンアクアリウムとは水槽にフタをせずに水面上の空間を活かすスタイルのことをいいます。

例えば主に熱帯魚を飼育する目的であれば水槽にフタをして、熱帯魚の飛び出し防止や水がこぼれるのを防ぐこともあるでしょう。

ただし水草水槽においては基本的には水槽にフタをしません。

その理由はいくつかあります。

例えば水草を育成するにはLEDなどの照明を使用して水草に光を当てる必要があります。

しかしガラス等のフタをすることでその光が届きにくくなってしまいます。

水中だけでなく水上部の空間を上手に使うことでレイアウトの幅が広がる

キューバパールグラスを使った山岳レイアウト

やはり水草水槽においてオープンアクアリウムが適している理由はこれに尽きます。

水中の部分だけでも素敵なレイアウトを作成することは可能です。

例えば草原レイアウトや山岳レイアウトなどはその典型的な例でしょう。

さらに水上部を上手く使うことが出来ればよりレイアウトの幅が広がります。

流木を少し水面に出したり、岩を部分的に露出させるだけでもグッと立体感が出ます。

小型水槽でも高さを出すことでダイナミックな水景を創作可能です。

水上葉を使えばよりオープンアクアリウムの醍醐味を味わえる

さらには水上部にも水草を使うことによって、より自然に近い世界観を創作することが可能になります。

水の中の世界と水上の世界を同時にレイアウトすることが出来たら、これ以上に美しくワイルドな水景はないでしょう。

それには水草を水上葉化させる、もしくは抽水植物を使用する必要があります。

一般的に売られている水草は基本的に水上でも水中でも育成可能なものが多いです。

ビオトープでのルドウィジア・オバリス

もちろん種類や草姿によっては水上葉として使用するのに向き不向きがあります。

抽水植物は根や茎が水中に浸っている状態で育つ植物のことをいいます。

ビオトープではおなじみの植物たちです。

抽水植物を上手に使ってあげることで、より高さや幅を出したダイナミックな水景を作成可能です。

抽水植物
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水上葉や抽水植物は栄養吸収能力が高い

水質浄化能力の高いポトスの根

オープンアクアリウムで水面上部に水草を使用することのメリットに、水上葉の栄養吸収能力の高さが挙げられます。

もともと水上葉は水中葉よりも成長が早いです。

それほど成長の早くない陰性植物であっても、水上化させると根が太くなりやはり余った栄養をよく吸収してくれます。

水草水槽において一番の大敵はコケ類の発生です。

この原因の一つである富栄養化を防いでくれるという副産物的なメリットがオープンアクアリウムで水上葉を育成することにあります。

オープンアクアリウムを楽しむ為のポイント

吊り下げ式か、吊り下げ対応の照明が必要

オープンアクアリウムでは水面上部のスペースを広く確保する必要があります。

そのためには照明を吊り下げ式専用もしくは吊り下げ式に対応できるものにする必要があります。

通常の足を用いて水槽上に設置する据え置き型の照明では十分な高さを得ることが出来ない為です。

その点、スタンドから吊り下げて使用する照明であれば、自由な高さで照らすことが出来ます。

据え置き型の水草水槽用LED照明

吊り下げ専用、対応式のもの両者に言えるのはしっかりとした光量も持つ水草育成に適した照明が多いことです。

その他にも水槽自体のメンテナンスや水草のトリミングがしやすくなるなどのメリットも。

是非スタンドと併せてオープンアクアリウムに適した照明を選んでみてください。

冬場は耐寒性のある植物が安心

水槽用ヒーター

水槽内はヒーターやクーラーを用いて水温を水草に適した温度にキープするのが通常です。

一方でオープンアクアリウムは室内の気温が直接関係します。

だいたいの水上葉は高温には強いのですが、中には低温に弱いものもあります。

手軽な水槽用冷却ファン

冬場でもあまり寒くならない地方では大丈夫かもしれませんが、ある程度気温が低くなり室温が10℃を切るような環境では耐寒性のある植物を選ぶのが得策です。

植物の説明を見ると耐寒性の有無が記載されていますので、ご自身の育成環境に適した水草を選択してください。

ポット入りの植物を使用する際は農薬に気を付ける

ポットに入っているアヌビアス・ランケオラータ

水草水槽用の水中葉もしくは水上葉は無農薬で栽培されているものがほとんどです。

それこそ説明書きにも無農薬という記載がしっかりとされています。

そのような水草であれば特に注意することなく安心して使用することが出来ます。

農薬は特にエビ類にとってはこの上なく有害なものです。

グラスウールをキレイに取り除く

少しでも残っていると水に溶けだして影響が出ますので注意しましょう。

水上葉で売られている植物のポット入りのものは農薬が使われているものがあります。

残留農薬処理済みとの記載があっても念のために根や茎をよく洗うことをおすすめします。

さらにはある程度の期間、生体のいない水槽で育成してみる等の細心の注意を払うことが大切です。

具体的なオープンアクアリウムの方法

流木などに水草を括り付けて水上葉を育成する方法

水面から出した流木に水草を括り付けて水上葉化させるのが最も自然な方法でしょう。

ここでは実際にボルビティス・ヒュディロッティを使用した水上葉化の方法をご紹介します。

step
1
水中葉を用意する

ボルビティス・ヒュディロッティは水中葉を徐々に水面から出させて水上葉化させると失敗しません。

先ずは水中葉が付いている適当な茎の長さのボルビティスを用意します。

step
2
ビニールタイなどで水面ギリギリに括り付ける

成長点(伸びようとする方向)が上を向くように、水面にギリギリ出ないところでビニールタイなどで括り付けます。

葉も完全に水中に没するようにします。

step
3
なるべく水位が変わらないようにして放置する

水位の上下がなるべく無いように気を付けながらあとは放置します。

知らない間に水面から水上葉の芽が出てきます。

霧吹きなどは特に必要ありません。

これだけですのでとても簡単に水上葉を楽しむことが出来ます。

ハンガーなどを使って水草を腰水栽培する方法

ハンガーなどを水槽の縁に引っ掛けて、水草を腰水栽培する方法もあります。

流木などが水上に出ていなくてもオープンアクアリウムを楽しめますし、水槽間を移動させたりと自由度が高いのがメリットです。

また、様々な種類の水草を使用することも出来るようになりますが、これには根っこが水中に没していても根腐れしないものを選択する必要があります。

ここでは100円均一の味噌こし器やを使った方法を紹介します。

step
1
ステンレス製の味噌こし器を用意する

100円均一などに売っている小型の味噌こし器を用意します。

自由にペンチなどで曲げられるステンレス製のものが適します。

step
2
ペンチで取っ手を曲げる

先ずは水槽に引っ掛けるフックを作る為にペンチを使って取っ手の部分を曲げます。

step
植物に合わせて高さを調節する

水面ギリギリもしくは水中に没するのかを決めてカゴ部分の高さを調節します。

根茎のあるものはある程度沈めても大丈夫ですが、シダ類などは水面ギリギリが良いでしょう。

あとは基本的に放置するだけですが、植物によっては葉に霧吹きなどをしなければならないものもあります。

根もぐんぐんと伸びてきますので都度切ってあげます。

オープンアクアリウムにおすすめの植物たち

ボルビティス・ヒュディロッティ

水草水槽における陰性水草を代表する種がボルビティス・ヒュディロッティです。

アフリカ原産のシダ類の植物で、透明で深い緑色とそのシダ然とした佇まいが水中に自然観を出してくれる水草水槽に無くてはならない植物です。

ボルビティス・ヒュディロッティは水上葉としてオープンアクアリウムに使用することも出来ます。

前章でご紹介した通り、水面ギリギリに活着させれば自然と水上に茎や葉を展開してくれます。

耐寒性も有り、育成に気を遣うことはあまりありません。

水中葉同様にシダ類独特の草姿を楽しむことが出来、まさにオープンアクアリウムにピッタリです。

手始めに挑戦してみるには非常に適した水草といえるでしょう。

ボルビティス・ヒュディロッティ
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ハイグロフィラ・ピンナティフィダ

ハイグロフィラ・ピンナティフィダは広く東南アジアに分布するキツネノマゴ科の水草です。

独特なギザギザの容姿と緑から茶色っぽい色まで変化する葉色が自然観たっぷりで人気です。

本種の特徴は何と言っても有茎草でありながらも活着性を有している点です。

ランナーを伸ばしながら新しい株を増やしていきますが、この新しい株が活着に適した状態のものです。

これをやはり水面ギリギリに括り付けることによって水上葉を展開させることが出来ます。

耐寒性にやや難がある為室温には気を付けたいこところです。

10℃を切らないように室温を調整してあげましょう。

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ポトス

観葉植物ではお馴染みのポトスは見た目も美しくとても丈夫なことから人気です。

こちらはオープンアクアリウムにもよく使用されます。

根が水没していても大丈夫ですので、根が水中で葉が水上になるようします。

それこそハンガーやキスゴムなどを用いて水槽に固定しましょう。

ポトスは水質浄化能力が高いこともオープンアクアリウムで人気のある所以です。

根がグングンと伸びていくことからもその一端が伺えます。

鉢植えになっていることが多いのでよく土を落とし、根を洗うなどして農薬などを水槽内に持ち込まないように気を付けましょう。

ネフロレピス・ツデー

ネフロレピス・ツデーはタマシダの仲間のシダ植物です。

見たからにシダ植物然とした佇まいは自然観たっぷり。

葉は美しい黄緑から緑色をしておりとても涼し気な印象。

腰水栽培も可能ですのでオープンアクアリウムにとても使い易い植物です。

耐寒性があり10℃を下回るような環境でもOK。

3℃以上あれば冬を越すことが出来ます。

成長も早く丈夫なので初めての方にもおすすめです。

鉢植えで売られていることが多いのでよく土を落としてしっかり洗い、農薬の混入に気を付けましょう。

アヌビアス・ヘテロフィラ

アヌビアスの仲間も水上葉にすることが可能です。

基本的に水中葉よりも大きくなりますので注意が必要です。

アヌビアス・ヘテロフィラの水上葉は丈が約30cmほどになり、葉の長さは10cm程度です。

60cm水槽において少し高さを出したいなという場合にちょうどよいサイズ感です。

葉は美しいグリーンで縁が波打っています。

丈夫ですが耐寒性は際立っては高くないため、室温の著しい低下には注意が必要です。

アヌビアス・ランケオラータ

ランケオラータは先端が少し尖った長細い葉を持つシャープな印象のアヌビアスです。

葉は比較的濃い緑色をしていて美しいです。

水上葉はそこまで大きくなく、30cmキューブ水槽ではメインにちょうど良いくらいのサイズ感です。

密生感がありますのでボリュームが欲しい時にも適しています。

ちなみに照明に関しては基本の8時間程度の照射で十分。

同じく際立って耐寒性がある訳ではないので気を付けたいところです。

寄せ植えしてある有茎草を使うのも有り

水中に沈めるだけでかんたんに水草を育成することが出来るように、何種類かを寄せ植えしてあるものも販売されています。

これらはライフマルチやハニカムシェルターを重りにしてあるのですが、それをそのまま腰水栽培すれば水上葉として育成することが可能です。

陽性の有茎草がメインですので成長も早く、あっという間に水上を覆ってくれます。

数種類の水草が混裁してある為見た目も美しくてボリュームが出やすく、迫力満点の見応えある水景作りに役立ちます。

寒さにも強く丈夫ですし、根からの栄養吸収が多い為水質をキレイに保つのにも好都合です。

都度トリミングしてあげればちょうど良いボリュームをキープすることが出来ますし、そのまま沈めれば水中葉としても楽しめます。

最後に

オープンアクアリウムは水草水槽の醍醐味であるといっても過言ではありません。

水中部と併せて地上部を作成することでよりいっそう自然に近い姿を演出することが出来ます。

小さな水槽であっても高さのある迫力満点の水景を作成することも可能。

水質浄化能力も上がるなどのメリットもあります。

是非お気に入りの水草でオープンアクアリウムを楽しんでみてください。

最後までご覧いただきありがとうございました!

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