こんにちは!MizukusaNewbieです。
今回のレイアウト制作記はキューバパールグラスで作る山岳風レイアウト水槽です。
ミスト式での立ち上げ方法も併せて解説していきます。
育成環境データ
水槽 | 30cmキューブ水槽 |
照明 | アクロ・トライアングル・ブライトで8時間 |
CO2 | 約3秒に1滴 |
ろ過フィルター | エーハイムクラシック・2211 |
ソイル | JUN・マスターソイルネクストHGパウダー |
JUN・マスターソイルネクストHGスーパーパウダー | |
固形肥料 | ADA・ボトムプラス |
液体肥料 | ADA・グリーンブライティ・ニュートラルK |
ADA・グリーンブライティ・ミネラル | |
ADA・グリーンブライティ・アイアン | |
ADA・グリーンブライティ・ニトロ | |
GH | 6 |
PH | 6.5 |
水温 | 26℃ |
レイアウト開始
先ずはソイルを盛っていきます
今回のレイアウトは三角構図です。
ソイルは前方が4cmほど、後方は右奥に向かってざっくりと盛っていきます。
都度、石を積みながらソイルを足して高さを出します。
高さと傾斜をつける山岳レイアウトの場合、ソイルの粒は大きい方が崩れ難くなりまので基本はパウダータイプを使用して、表層にスーパーパウダーを使用します。
キューバパールグラスはとても細いのでこの組み合わせですが、グロッソスティグマなどを使用する場合はノーマルとパウダーでも良いでしょう。
第1階層の石を設置します
山岳レイアウトは階層に分けて高さを出すと崩れにくくなります。
第2階層との境になる石を配置します。
今回は山岳レイアウトによく合う深岳石を使用しました。
この際大き目の石をしっかりとソイルに埋め込むのがコツです。
とにかくソイルの崩れがなるべく起こらないようにするのが成功への鍵です。
また、キューバパールグラスとはいえ何層にも重なると意外と厚くなるものです。
少し大きい石を選ばないと埋もれてせっかくの石が見えなくなる可能性があります。
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第2階層、第3階層と積み上げていきます
30cmキューブ水槽の場合だいたい第3階層くらいで頂上に達するでしょう。
第2階層にソイルを盛って高さを出したら、第3階層との境の石を設置していきます。
上に行けば行くほど崩れやすいので、やはり少し大きいかなと思うぐらいのものをチョイスしてしっかりとソイルに埋めます。
隙間には細かい石を挟んだり、ソイルが乗り越えそうな所は2重に配置するなどして、しっかりと土留めしましょう。
水草が成長すれば根が土留めになりますが、初期段階は石で食い止めるのが肝心です。
最後に頂上の石を配置したら基本的な構造は完成です。
ミスト式について
ミスト式は山岳レイアウトの強い味方
ミスト式とは、例えば山岳風や草原風のように傾斜をつけたレイアウトを立ち上げる時に有効な手法です。
ソイルはどうしても水を張ると下に崩れてしまいます。
ミスト式なら水を張らなくて済むので極力崩れを防止できます。
また、水の浮力で水草が抜けてしまうこともありません。
さらには初期段階の珪藻類やコケの発生を抑えることが出来ます。
特に細かくて植栽が難しいキューバパールグラスを植栽する場合には重宝します。
ミスト式の方法
ミスト式は水槽内を極限まで湿度の高い状態に保たせます。
ほぼ100%に近い湿度なので、水草が半水中葉から水中葉の状態で育ってくれます。
水を張ってからの成長もスムーズで、びっしりと一気に育ててしまいたい山岳レイアウトにはまさにうってつけです。
具体的な方法としては、前面のソイルの高さから1cm程度水を張ります。
あとは蓋をして、湿気を逃がさないようになるべく密封状況を作ります。
ガラス蓋でも良いですし、なければサランラップでも良いでしょう。
その後は通常通り照明を当てるだけです。
ミスト式の注意点
ミスト式の注意点としては、湿度を保つほかに温度がある程度必要になります。
15℃を下回るような気温ですと著しく成長が悪くなります。
逆にあまりの高温でも調子を崩しますので、20~30℃くらいの水槽内温度を保つことが出来る時期が良いでしょう。
もしくは人為的にその温度を保つようにします。
ミスト式での育成期間は1カ月ほどです。
あまり期間が長いと珪藻類やカビが発生するリスクが高まります。
レイアウト開始
ソイルを湿らせてキューバパールグラスを植栽する
霧吹きなどを使用しながらソイルに水分を含ませます。
いっきに水を張るとソイルはすぐに崩れてきますので、とにかく慎重に行います。
ある程度湿ったところでキューバパールグラスを植栽していきます。
何本かで一束の状態に小分けします。
浮力の無い状態は植栽がしやすく、ミスト式のメリットを感じます。
頭が少し出るくらいにして、奥までしっかりと植えましょう。
第2階層、第3階層にも隙間なく植えていきます
前景草全般に言えますが、隙間なくびっしりと植栽したほうが仕上がりも早くキレイになります。
なるべく多めに用意しておくことをおススメします。
第1階層はあまり気を遣うことなく植栽出来ます。
第2階層以上になると、さすがにソイルが崩れてきたりして難易度が上がってきます。
石も傾いたりしてドキッとしますが、とにかくとにかく慎重に慎重に植栽していきます。
私はADAのピンセットを使用していますが、やはり精度の高いピンセットを使用したほうが作業効率は良いと感じます。
水を前面のソイルから1~2cmの高さ程度張り、蓋をする
ここでも霧吹きを使用するなどして、ソイルが崩れないように水を張っていきましょう。
高さは前面のソイルから1~2cm程度あれば十分です。
ただしこれは密封度が高いことが前提です。
水を張ったら蓋をします。
今回はピッタリフタ30cmキューブ水槽用を使用しました。
まさに隙間なくぴったりなのでしっかりと密閉することが出来ます。
無ければサランラップなどで代用しましょう。
2~4週間ほど放置します
あとは水草が根を張って成長するまで2~4週間ほど放置するだけです。
密閉空間が出来てさえいれば基本的には水は足す必要がありません。
照射時間は平均的な8時間からもう少し長めの10時間でも良いでしょう。
コケの心配はあまりありませんので、光が強すぎて枯れない程度に設定します。
私は通常の温度計に加え、水槽内に防水温湿度計を設置しました。
これによって、内部の実際の温度と湿度をリアルタイムに計測することが出来ます。
この水槽を立ち上げた時期が気温が低い時でしたので、水を張るタイミングを知るのにはとても便利でした。
立上げから2週間経過
やはり温度があまり高く無いからでしょうか。
比較的ゆっくりとした成長をみせています。
ただ、横に匍匐はしていますし根も張っている様子がうかがえます。
水槽内の一か月間の温度データです。
平均温度としては許容範囲ですが、後半はやはり温度の低い日が続いているため成長がさらに滞る原因になっています。
湿度に関してはほぼ最初から100%に近い値を示しています。
これはぴったりフタのおかげといって良いでしょう。
立上げから4週間経過
本来でしたらもう少し全体的に匍匐させたいところですが、これからさらに寒くなることを考えると成長があまり見込めないこともあり、水を張ることにします。
根もある程度張っているのでソイルの大幅な崩れは無いと判断しました。
底にビニールを敷いて、ソイルを崩さない様にゆっくりと水を入れていきます。
特に上段に行けば行くほどソイル崩れが起きやすいので注意が必要です。
これといって問題なく水を張り終えることが出来ました。
多少ソイルがキューバパールグラスの上に覆いかぶさってしまいましたが、これくらいであれば成長する過程で顔を出しますので問題ありません。
立上げから6週間経過
水を張ってから約2週間の様子です。
順調に匍匐しながら隙間を埋めてくれています。
茶色い珪藻と白いモヤモヤゴケが発生しています。
この両者はヤマトヌマエビがキレイに食べてくれますのでこのタイミングで10匹ほどを投入しました。
この立上がっているのは藍藻です。
藍藻に関してはヤマトヌマエビではなかなか駆除出来ませんので水換えの際にホースなどで吸い出します。
意外と吸い出しやすいのでこまめに対処すればやがて無くなっていきます。
水換えを多めにして水質をキレイに保つことも有用です。
立上げから3ヶ月経過
前面が何重にも重なってきましたので、一度トリミングをします。
根元から一気に刈ってしまいます。
前景草をトリミングするのには画像のようなカーブタイプのはさみが便利です。
トリミングをすることによってさらに密度が濃くなって行き、いよいよ完成も見えてきます。
タイミング的にはこの辺りで固形肥料を追肥しました。
固形肥料は埋め込むと取り出せなくなりますので、過剰にならないよう気を付けます。
立上げから4ヶ月経過
ミスト式の時点で若干成長が滞ったため、想定よりも少し遅いのですが、だいたい形にはなって来ました。
ソイル崩れもほぼ無くなり、あとはもうちょっとキューバパールグラスが重なってくれれば完成です。
繰り返しますが山岳レイアウトの場合、上段をいかに崩させないかが肝心です。
最初の石組の際にしっかりと留めることが出来ていれば良いのですが、水流やエビなど、また水草の成長自体もソイルを押し出す原因になります。
色々と気を遣うレイアウトですが、完成したときの喜びはひとしおです。
立上げから5ヶ月
完成した水景がこちら。
美しいキューバパールグラスの草原の中を気持ちよさそうに泳ぐ熱帯魚は究極の癒しを与えてくれます。
30cmキューブ水槽という小さなサイズではありますが、高低差があるのでとてもダイナミックな水景になります。
山岳風レイアウトや草原風レイアウトにはライトスクリーンがとても合うのでおすすめです。
また、これらのレイアウトの場合、熱帯魚は単一種でまとめた方がカッコよく決まります。
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最後に
山岳風レイアウトは是非一度は挑戦してみたい水草レイアウトです。
ミスト式を使えば比較的簡単に導入出来ますし、単一の植栽であれば維持の面でも楽です。
小型水槽でも大きい水槽でもカッコよく決まるのが嬉しいポイント。
水景が完成したときの喜びはこの上なく、時間を忘れて魅入ってしまうこと間違いなしです。
最後までご覧いただきありがとうございました!
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