こんにちは!MizukusaNewbie的水草図鑑。
今回ご紹介するのは有茎草なのに活着させることも出来るという水草界の二刀流、ハイグロフィラ・ピンナティフィダです。
CONTENTS
育成環境データ
水槽 | 45㎝規格水槽 |
照明 | Chihiros・WRGB2・Proで8時間 |
CO2 | 約3秒に2滴 |
ろ過フィルター | エーハイムクラシック・2213 |
ソイル | コトブキ・エナジーソイル ノーマル/パウダー |
固形肥料 | ADA・ボトムプラス |
液体肥料 | ADA・グリーンブライティ・ニュートラルK |
ADA・グリーンブライティ・ミネラル | |
ADA・グリーンブライティ・アイアン | |
GH | 3 |
PH | 6.5~7 |
水温 | 26℃ |
ハイグロフィラ・ピンナティフィダについて
有茎草でありながら活着もする2投流の水草
ハイグロフィラ・ピンナティフィダは広く東南アジアに分布するキツネノマゴ科の水草です。
本種の特徴は何と言っても有茎草でありながらも活着性を有している点です。
ランナーを伸ばしながら新しい株を増やしていきますが、この新しい株が活着に適した状態のものです。
節からひげ根を出していますのでかんたんに見分けがつきます。
巻き用などと表記されて売られているのはこの株のことです。
レイアウトで陰性水草のように流木や石に活着させたい場合はこちらを使用します。
ギザギザが特徴の葉は水景のアクセントに
ギザギザと切り込みの入った葉がハイグロフィラ・ピンナティフィダの魅力の一つです。
水中葉でありながらもシダ植物を彷彿とさせる姿から、レイアウトによりいっそうの自然感を出すことが出来ます。
葉の質感はどちらかというと見た目には固そうな印象。
深い緑から茶の混じった緑、赤っぽい色まで環境によって変化します。
それらの他の水草には無い質感と色合いが、水草水槽のよいアクセントになることからとても人気ある水草です。
成長するとそれなりに大きくなりますので中景から後景に用いるのに適します。
光量やCO2、栄養はしっかりと与える
陰性水草の様な特徴を有するピンナティフィダですが、光量とCO2はしっかりと与えたほうが美しく育ちます。
一般的な水草育成用LEDを用い、これまた一般的な8時間ほど照射すればよいでしょう。
CO2に関しては必ずしも必要ではありませんが、添加環境下の方がより鮮やかに育つ気がします。
栄養はしっかりと与えたほうが断然キレイに育ちますので適宜液肥等で補給しましょう。
活着させたピンナティフィダは少し成長が遅くなりコケの被害に遭いやすくなります。
光量、栄養などのコケの原因となる要素に注意しながら、付着してしまった葉は早めに取り除きます。
その他の特徴
若干硬度のある環境を好みます。
そのような点からも、硬度が高くなってしまいがちな長期維持した水槽に適した水草といえます。
もちろん他の多くの水草が好む弱酸性の低硬度でも十分に育成可能です。
水温の適応範囲も広く、陽性水草に併せた26℃付近や陰性水草の適温である23℃付近でも問題なく育成出来ました。
ピンチカットをしてどんどんと増やすことが出来ます。
ランナーを盛んに出しますので、思わぬところから顔を出してレイアウトを崩さないようトリミングはマメに行います。
ビオトープに用いても◯
そのシダの様な見た目から、ビオトープに用いても素敵です。
抽水もしくは腰水状態で育成すると良いでしょう。
パピルスやシラサギカヤツリ等、高さのある水生植物の根元に植栽すると中景としてバランスがよくなります。
育成自体は特に難しくありませんが、ピンナティフィダには耐寒性がありません。
寒冷地では特に越冬することは難しいので、冬場は屋内に退避させるなどしましょう。
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植栽からの時間経過とその様子
植栽時
今回は45cm水槽を使った陽性水草メインのレイアウトに使用。
真ん中にそびえる古い大木の上部に枝のように繁茂させたいと思います。
水上葉化させて水面から出させることによって水景に立体感を出します。
照明はChihiros・WRGBⅡ・PRO30で8時間。
CO2は3秒に2滴で、液肥はADAのグリーンブライティシリーズです。
巻き用の株を使用して、流木に活着させます。
ミクロソリウムなどよりも活着するのが早いのでモスコットンでも大丈夫です。
茎は比較的固いですが、締め過ぎて傷つけない様に気を付けます。
水面に近いところに繁茂させたいので、水面下ギリギリに葉が来るように高さを調整します。
植栽から2週間経過
巻き用の株は水中から栄養を取り入れるため成長は遅くなります。
2週間ほど経ってその他の有茎草が1回目のトリミングを迎えるころですが、少し葉が伸びたくらいでしょうか。
成長の遅い水草の心配の種はコケの付着ですので、ヤマトヌマエビなどのコケ取り生体を多めに入れて予防することが大切です。
植栽から1ヶ月経過
1ケ月が経過し、水上にも葉が展開し始めました。
ただし一気に水上葉になるわけでは無く、枯れたりを繰り返しながら徐々に水上葉化していきます。
この際の室温は20℃以上あると好ましいです。
植栽から2カ月経過
ボリュームが出て、枝らしく見えるようになってきました。
黒髭ゴケの付着が目立ちます。
一度コケの付いた葉は除去してしまった方が早いです。
植栽から3ヶ月半経過
水中、水上共にすっかり繁茂しました。
今回は大木の枝に見せるような使い方をしましたが、様々な使い方が出来るのもハイグロフィラ・ピンナティフィダの魅力。
その唯一無二の姿を存分に活かして、自然感たっぷりの素敵な水景を創ってみてください。
最後に
ハイグロフィラ・ピンナティフィダは独特の容姿と活着可能という特徴から水草水槽で大変人気のある水草です。
時間をかけて群生させた姿はとても美しく見応えがあり、その中を熱帯魚たちが泳ぐ姿はまさに悠久の時間を感じさせてくれます。
人気種であるため流通も多く、価格も控えめで手に入れやすいです。
是非石や流木に活着させて、よりいっそう素敵な自然感を演出してみてください。
最後までご覧いただきありがとうございました!
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